新緑の木々を渡る風が心地よい季節となり、社会福祉法人天童会も新たな年度を迎えました。
平素より皆様には格別のご理解と温かいご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
近年、国内外では地震や気候変動に伴う熱波・豪雨などの自然災害が相次ぎ、また、戦争や紛争、感染症など、人々の暮らしを脅かす出来事が後を絶ちません。こうした災害や戦争によって尊い命を失われた方々に心より哀悼の意を表するとともに、被災・被害に遭われた方々が一日も早く平穏な生活を取り戻されることを願っております。そして、このような悲劇が繰り返されることのない、平和で安心して暮らせる社会が一日も早く実現することを、心より願ってやみません。
私たち天童会は、医療型障害児入所施設「秋津療育園」を中心に、重症心身障害児者の皆さまが安心して生活できる環境を整え、その人らしい人生を支える医療・看護・介護・療育に日々取り組んでおります。いかなる障害の重さや状態にあっても、一人ひとりの尊厳を守り、その方の思いや可能性を大切にし、誰一人取り残されることのない社会の実現を目指すことこそ、私たちに課された使命であります。そして、社会的に弱い立場にある方々が偏見や差別の対象となることのない、互いに尊重し合う社会を守り育てていくことも、私たちの重要な責務であると考えております。
こうした理念のもと、天童会では、利用者の皆さまの高齢化や医療ニーズの高度化に対応し、より安全で質の高い療育環境の整備を着実に進めております。また、ICT・DX化を推進し、業務の効率化と情報共有を図ることで、職員が利用者の皆さまと向き合う時間をより一層充実させ、支援の質の向上につなげております。加えて、職員研修にも一層力を注ぎ、一人ひとりの専門性と実践力を高めることで、より質の高い支援の実現に努めてまいります。
感染症対策につきましては、新型コロナウイルス感染症は落ち着きを見せつつあるものの、インフルエンザやRSウイルス感染症など、長期入所施設においてはなお十分な備えが必要です。利用者の皆さまの安全を何よりも優先し、今後も適切な感染対策を継続してまいります。
また、重症心身障害児者では、長期にわたる非荷重や筋活動の低下などにより、若年期から骨粗鬆症を生じやすく、さらに加齢に伴う骨粗鬆症も重なります。当園では骨密度測定やビタミン評価を積極的に実施し、骨折予防に取り組んでおります。その結果、近年課題となっていた骨折件数は減少し、医療・看護・介護・リハビリテーションが一体となった取り組みの成果が着実に表れつつあります。
社会経済情勢や少子高齢化の進行など、福祉を取り巻く環境は大きく変化しております。しかしながら、私たちが目指すものは決して揺らぐものではありません。一人ひとりの命に真摯に寄り添い、ご本人、ご家族、地域の皆さまから信頼される施設であり続けるために、職員一同、研鑽を重ねながら、より質の高い医療・看護・介護・療育を実践してまいります。
今後とも、社会福祉法人天童会への変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
令和8年7月

| 1958 (昭和33) 年11月 | 草野熊吉が、キリスト教の精神に拠って、当時、児童福祉法、医療法、教育基本法などのあらゆる福祉の谷間におかれた重症児(重度重複障害児)のために、福祉の楽園を願い同志の協力を得て、秋津療育園を開設する (11月20日) 。 |
|---|---|
| 1959 (昭和34) 年7月 | 病床数21床で事業開始する (7月22日) 。 |
| 1962 (昭和37) 年12月 | 財団法人秋津療育園の設立が許可される。 |
| 1964 (昭和39) 年8月 | 旧第2棟・職員宿舎などを増築し28床増床する (病床数49床) 。 |
| 1965 (昭和40) 年6月 | 旧第1棟・炊事棟・管理棟などを増築し51床増床する (病床数100床) 。 |
| 1971 (昭和46) 年8月 | 成人棟増築、生活訓練棟を改築し27床増床する (病床数127床) 。 |
| 1974 (昭和49) 年7月 | 秋津療育園内に託児所 (こひつじ園) を開設し職員家族宿舎、医師宿舎を設置する。 |
| 1978 (昭和53) 年3月 | 秋津療育園内で歯科診療を開始する。 |
| 1988 (昭和63) 年12月 | 財団法人秋津療育園から社会福祉法人天童会に運営を継承。設立認可される (12月15日) 。 |
| 1989 (平成元) 年10月 | 秋津療育園改築工事を開始する。 |
| 1991 (平成3) 年3月 | 改築工事第1期 (第2・3療育棟) が完了する。 |
| 1992 (平成4) 年7月 | 改築工事第2期が完了し8床増床する (病床数135床) 。通園、緊急一時保護、短期体験入所等を開始する。 |
| 1994 (平成6) 年3月 | 秋津療育園改築工事が完了し40床増床する (病床数175床) 。 |
| 1999 (平成11) 年3月 | 医療法改正に伴い、3病棟体制を4病棟体制に変更する。 |
| 2006 (平成18) 年10月 | 児童福祉法改正に従い、契約制度が導入される (入所事業) 。 |
| 2008 (平成20) 年7月 | 創立50周年を迎える。9月3日記念式典を開催する。 |
| 2010 (平成22) 年3月 | こひつじ園を青葉町三丁目9番地33に移転する。 |
| 2012 (平成24) 年4月 | 障害者自立支援法等の改正に伴い、児童福祉法に依拠する医療型障害児入所施設と後に施行される障害者総合支援法に基づく療養介護事業所の一体型運営に移行する。 |
| 2013 (平成25) 年12月 | 秋津療育園相談支援センターを開設し、特定相談支援を開始する。 |
| 2017 (平成29) 年4月 | こひつじ園が、事業所内保育を開始する (定員19名) 。 |
| 2018 (平成30) 年4月 | 子どもの複合施設 (SLPセンターアーク) 開設のため、地域支援事業準備室を設置する。 |
| 11月 | 秋津療育園相談支援センターで、障害児相談支援を開始する。 |
| 2019 (令和元) 年11月 | 創立60周年記念事業として、SLPセンターアーク新築工事を開始する。 |
| 2021 (令和3) 年1月 | SLPセンターアーク新築工事が竣工する。 |
| 3月 | SLPセンターアーク内に、アークこども相談センターを開設し、秋津療育園相談支援センターの障害児相談支援を移管する。同施設内に、アークこどもクリニックを開設する。 |
| 3月 | SLPセンターアーク内に、児童発達支援センターマイムを開設し、児童発達支援、居宅訪問型児童発達支援および保育所等訪問支援を開始する。 |
| 4月 | SLPセンターアーク内に、こひつじ園を移転し名称をエメット保育園に変更する。 |
| 7月 | 訪問看護ステーションあきつを開設し、訪問看護、介護予防訪問看護を開始する。 |
| 2023 (令和5) 年4月 | エメット保育園の事業を小規模保育A型に変更する。 |